【Spiners MeetUp vol.5】担当者にインタビュー!共同研究開発の感想と振り返り
G2 StudiosとArtnerが共同主催している「Spiners MeetUp」は、Spineを使用しているアニメーター「Spiner」同士でノウハウを共有し、そしてSpiner同士がつながる場となることを目的としたイベントです。本イベントは2020年5月から開催しており、これまで合計4回のイベントを行ってきました。
この度、「Spiners MeetUp vol.5」としてG2 StudiosとArtnerが共同でSpine×Unityの研究開発を行い、プロジェクトデータと解説記事を公開しました。
「Spiners MeetUp vol.5」実施の背景
過去4回開催した「Spiners MeetUp」で、参加者の方々から「SpineをUnityに組み込むまでのフローが知りたい」と言う要望が多く上がりました。
そこで「Spiners MeetUp vol.5」では、G2 StudiosとArtnerのそれぞれの得意分野を生かし、Spine×Unityの研究開発として「じゃんけんアプリ」を制作。そのアプリの制作フローをまとめた解説記事と、Githubのプロジェクトデータを公開しました。主に、Spine作成をArtner、Unity組み込みをG2 Studiosが担当しました。
▼じゃんけんアプリ「ちゅいるとじゃんけんぽん!」
今回の共同研究開発を振り返って(Artner 長沢様、G2 Studios K.M・K.K)
ー解説記事&プロジェクトデータを公開できた今の率直な感想を教えてください!
長沢様:本業の傍らで研究開発として制作を進めてきたため、完成までに時間を要してしまいましたが、ようやく公開できたことを嬉しく思っています!今回は、Spineの知識がない方でも「Spineでどんな事ができるのか」が分かるように解説記事を書かせていただきました。たくさんの方がこの記事を読んで「Spineをやってみようかな」と思えるきっかけになればと願っています。
K.K:「一仕事終えた!よかった!」と思っています。私も長沢さんと同様に、本業のゲーム開発を行いながら進めていたので、時には思うように進行できないもどかしさもありました。しかし、2021年の干支を模したキャラクターでアプリを制作していたこともあり、年内に公開できるように頑張ってきたので、それが実現できて安心しています。お疲れ様でした!
K.M:私は今回ディレクションの立場で携わっていましたが、本研究開発を通してメンバーが「制作を楽しむ」・「自分が得た知識を伝える」ことを実現できて、とても嬉しく思っています。限られた時間の中で、両社が連携してスムーズに進行できたことも良かったです!
ー共同で研究開発をやってみて、良かったと感じていることを教えてください。
長沢様:今回の制作を通して、自分の専門分野以外の技術を知ることができ、とても良かったと感じています。自社内にはUnityを本職として扱っている人がいないため、まさにプロの仕事を垣間見ることができ、私もこの記事を読んで「Unityを触ってみようかな」と思っています。
K.K:クオリティの高いものに触れられることに、喜びがありました。今回作られたキャラクターは、じゃんけんの時の口の動きなど、細かいところまでクオリティが高く、アプリを作るのがとても楽しかったです。また、私が執筆した記事でも少し触れているのですが、私自身は「目ぱちの実装」で新しい気づきがありました。そういったところで、良かったと感じています。
K.M:プロジェクトリソースの公開は、G2 Studiosとしては初めての試みでした。小さなプロジェクトではありますが、新しい発見があったので、やってみて良かったなと感じています。私たちの取り組みが、少しでもゲーム業界を盛り上げることに繋がれば良いなと思います。
ー研究開発を行ってみて、課題に感じたことはありますか?
長沢様:今回の研究開発の解説記事では、概念的な説明が主だったため、実際に作業する際の操作説明や機能説明など、さらに踏み込んだ内容を取り入れてもよかったかなと感じました。また、今回は仕事では触れることのない「SpineV4」を使用した開発だったので、作業中に感じた良い点・悪い点の紹介や、各ショートカットの利便性、手間のかかるネームの一括替えなどの説明を取り入れてもよいとも思いました。
ー公開した解説記事&プロジェクトデータについて、どのような方々に活用してほしいでしょうか?
長沢様:Spineを触ったことがない初心者の方々に「Spineではどんなことができるのか」を知ってもらえるきっかけになればと思っています。「自分で描いたイラストをSpineに取り込んで動かすにはどのようにすればよいのか?」、「将来ゲームを制作してみたいので過程を知りたい」、「3DCG制作経験はあるがSpineに興味がある」など、そのような方々の道標となる解説記事になれば嬉しいです。
K.K:今回の解説記事を書いている時にイメージしていたのは、昔の自分でした。過去に調べてつまずいたところを、当時の自分でも分かるように、動画と実際のスクリプトを載せて解説しています。アニメーションの再生・切り替え・重ねて再生・スキン変更・イベント取得など、自分が欲しかった情報を盛り込みましたので、つまずいている方々にこの記事を活用してもらえればと思っています!また、今回は解説を省略した部分もあるので、今後何らかの形で発信できればと思います。
K.M:これからSpineやUnityを始める日本国内のアニメーターや、SpineやUnityの初心者〜中級者の方に気軽に触ってもらい、遊んでもらうことで、少しでも何か役に立つことができればとても嬉しく思います!