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G2×CREATIVE

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新たな技術や表現手法を追及する開発での学びを紹介します。
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記事一覧

データ分析~「設計の仕方」について~

はじめにこんにちは! G2 Studios データアナリストの新井です。 今回は、データ分析をおこなうための「設計方法」についての問題設定から集計に焦点を当てご説明します。 前回同様、社内勉強会で利用した資料を一部抜粋して説明します。 数学など学術的なものはなく、誰でも分かるよう嚙み砕いた内容になっているかと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。 ▼前回のデータ分析の「手法と解釈」の記事も、是非ご覧ください。 問題設定についてデータ分析は問題解決をおこなうため

Z曲線での空間充填とモートンオーダーについて

はじめに今回ご紹介するZ曲線は、Z字状に分割した空間に順序をつけていく方法で、モートンオーダーはZ曲線を入れ子状に行なった場合の順序の振り方のことです。これらは、空間内の対象の検索や、衝突判定を効率的に行う為の手法の一つです。 Unityなどでアクションゲームを作成している方の中には、なんとなくコリジョンによる衝突判定やバウンスによるIN/OUTの判定をおこなっている方もいらっしゃると思いますが、これらの背景にある(空間充填方法は他にもあるのでこれだけという訳ではない)内容

【簡単な数学の応用】特定確率分布に従う乱数の生成について

こんにちは。G2 Studios xRディビジョンの泉です。 はじめにゲーム内でのNPC動作や環境データの自動生成などに、乱数を用いることは一般的に行われると思います。 この乱数を一様な乱数といい、横を何らかの値、縦をその出現確率とすると、下図のようになります。確率分布上で、同じ確率のものしか返さない状態です。 例えば、サイコロ振った分布は⅙、⅙…で全て同じになります。 ですが、自然な状態というのは単純な乱数ではありません。 学校や新聞、テレビなどで出てきたことがあるのを

第13回/BGMをクロスフェードさせてみる

こんにちは。 G2 Studios サウンドチームのサキサキです。 今回は、ゲーム制作におけるサウンド演出の1つ「クロスフェード」についてご紹介いたします。 …クロスフェード、格好いいネーミングですよね。 心の奥底に眠る何か(厨二心?)をくすぐられるような感じがします(笑) そしてこれは、重要度MAX! サウンドデザイナーとしては絶対に外せない内容になってきますので、この機会に理解を深めておきましょう。 ■作業環境本記事は以下の環境下での作業内容を記載いたします。 ---

データ分析~「手法の本質」と「事実の解釈」について~

はじめにこんにちは! G2 Studios データアナリストの新井です。 ゲーム開発・運用でも重要な役割を果たす「データ分析」について、問題設定から提案まで数多くフローがありますが、今回は「分析手法」と、分析後の「事実の解釈」に焦点を当て、説明します。 数学など学術的なものはなく、専門分野以外でも分かりやすく嚙み砕いた内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いください。 データ分析の意義と目的の確認「なぜデータを見なければいけないのか」、「何のためにデータ分析を行う

【Unity URP】軽くて綺麗なラディアルブラーを作ろう!

はじめまして!グラフィックスエンジニアのNithinkです。 今回は、Unity URPにおける軽くて綺麗なラディアルブラー(radial blur)の実装を紹介します。 URP(Universal Render Pipeline)とは、Unityにおけるレンダーパイプライン(一連の描画処理の構成)の一種です。記事内のソースコードはURPでの実装となっています。 記事の最後にコード全文があります。 是非、最後までご覧ください! さまざまなブラーブラー(blur)とは像を

「ARフェス!」開発裏話〜サーバーエンジニア編〜/サーバーの背景にある幾つかの工夫についてご紹介

はじめにこんにちは!G2 Studios xRディビジョンの泉です。 xRディビジョンで研究開発を行った「ARフェス!」のサーバーエンジニアを担当しておりました。 「ARフェス!」では、MRでのShared ARをテーマとしており、通常の座標を共有しているだけのARと違い、各クライアントに属する情報も全体で共有されています。 このテーマを実現するため、リアルタイムで多数の同期処理を高速・安定して行うパッケージを作成し、「ARフェス!」はそれを使う形で構成しています。 今回は

「ARフェス!」開発裏話〜クライアントエンジニア編〜/注力ポイントをご紹介~

こんにちは!G2 Studios xRディビジョンのS.Tです。 xRディビジョンで研究開発を行った「ARフェス!」のクライアントエンジニアを担当しておりました。 今回は「ARフェス!」を開発する中で、クライアントエンジニアとして注力した点をご紹介します。 はじめに近年、拡張現実(AR)技術は急激に進化し、様々な分野で新たな体験を提供しています。 本記事では、Unity AR Foundationを使用して作成した「ARフェス!」に焦点を当て、その魅力についてご紹介します

第12回/カテゴリキューリミットを設定してみる

こんにちは。 G2 Studios サウンドチームのサキサキです。 今回は前回記事で触れた「カテゴリ」に紐づく機能「カテゴリキューリミット」についてご紹介いたします。 カテゴリの設定を前提とした機能のため、設定方法を未修得の方は先にこちらをご一読いただければと思います。 それでは進めていきましょう。 ■作業環境 ----- <作業環境>  Windows :Windows 10 Pro  CRI SDK :criware_sdk_unity_v3_09_01_smar

リアルタイムVFXの世界へようこそ!〜EmberGen初心者向けガイド〜

こんにちは。G2 Studios エフェクトデザイナーのR.Nです。 今回は、煙、炎、爆発のシミュレーションツール“ EmberGen” を紹介します。 エフェクトのシミュレーションと言えば、「負荷が高くてレンダリングに時間がかかる」「パラメータが多くて難しい」というイメージがあるかもしれませんが、ご安心ください。 EmberGenはリアルタイムに実行結果を確認できるため、レンダリング時間を気にする必要はありませんし、UIもシンプルでわかりやすく初心者にもおすすめのツールです

Spineを活用して、自動で追従しながら拡大縮小する影を作ってみた!

▼はじめにこんにちは!モーションデザイナーのG.Mです。 今回は、キャラを動かした時に自動で追従しながら拡大縮小する影の作り方を解説していきます。キャラの影を簡単に制御したい、影を自動で追従・拡大縮小させる方法を知りたいという方は是非ご覧ください! ▼今回作成する影今回はこちらのようにキャラの動きに合わせて自動で動く影を設定していきます! ■以下の手順で進めていきます。 STEP 1:影の画像が入ったボーンを作成する STEP 2:制御に使うIK用のボーンを作成する

G2 Studiosの2023年を振り返る~note発信記事まとめ~

2023年ももうすぐ終わります。 この1年間でG2 Studiosが公開したnoteは64本。 G2 Studiosのことをもっともっと知っていただきたいという想いのもと、様々な角度から情報をお届けしてきました。 今回は2023年のまとめとして、 【creative】技術関連 【culture】社風や制度 【recruit】採用や研修 の3分野から、人気記事をいくつかご紹介します。 【creative】技術関連AIの力を借りて美しくデザイン!「にじジャーニー」の画像を基に

新感覚 AR翻訳「AR Translator」

こんにちは!G2 Studios、xRディビジョンの戸田です。 今回はxRディビジョンで研究開発を行っている「AR Translator」についてご紹介します。 最初に結論をお伝えします。「AR Translator」では以下のようなことが実現できます。 サービス利用例 ● 多言語での会議やコミュニケーションの場に ● 同一言語の設定で聴覚・言語などの障害がある方との視覚的コミュニケーションに ● 外国語教育などの教材ツールとして それでは、サービスについてご説明しま

新感覚 AR LIVE「ARフェス!」

こんにちは!G2 Studios、xRディビジョンの戸田です。 xRディビジョンで研究開発を行っている「ARフェス!」について、複数回に分けてご紹介します。 「ARフェス!」を発展させると、こんなことができます! サービス展開例 VTuberなどの新感覚のAR LIVE 新規・既存の音楽を題材にしたゲームへのAR鑑賞モードの追加 モーションキャプチャとのリアルタイム同期による新しいイベント創出 非接触型の少人数制スポーツのLIVE配信 それでは、詳細のご紹介に移