KPI勉強会を開いたらユーザーへの想いがさらに強くなった話
8月某日、全職種向けの社内勉強会「KPI勉強会~基礎編~」を実施しました。G2 Studiosでは多くの社員がリモートワークを継続しています。そのためオンラインでの開催となりました。
今回は勉強会の様子をご紹介しつつ、G2 Studiosがゲームづくりにおいて大切にしているユーザーに寄り沿うという部分についてお伝えできればと思います!
講師はディビジョンマネージャーのS・I。
昨年の全社表彰式では、"攻守に渡り、広く客観的な視点を持ってチームを推進した"リーダーに贈られる「ベストマネージャー賞」を受賞した敏腕マネージャーです。
勉強会参加者の顔ぶれと開催背景について
基礎編とタイトルをつけていたので若手社員がメインになるかと思いきや、社歴やゲーム業界歴の長いメンバーも含め約80名が受講しました。
仕事としてKPIの分析が必要な企画職が多いのは想定していましたが、デザイナーやエンジニアもほぼ変わらない割合で集まったことには驚きました。
▼参加者の割合
今回の勉強会は「KPI(数値)に裏付けされているわけではなく、感覚で物事を推進していないか?」という問題提起に対して、改めて「KPIとは何かを振り返ろう」という趣旨で実施しました。
私たちは現状、パブリッシャー各社様との共同開発を事業のメインにしており、徹底してユーザーに寄り添って声を拾いスピーディーにゲームに反映させることを大切にしています。
「ユーザーは何を思っているんだろう?」「何に喜んでくれるだろう?」SNSから直接ユーザーの声を拾うことも怠りませんが、同時にKPIを定めて数字を追い、マーケットの動きや細かな反応を見ていくことも重要だと考えています。
インストール数、課金率、継続率、離脱率、一定期間での複数回ログイン率……。指標としておける項目は数えきれないほどありますし、DAU(Daily Active User)、ARPPU(Average Revenue Pay Per User)などとアルファベットで省略されて開発現場を飛び交うことも多いので、新人がすぐに全部を理解して使いこなせるかというと難しい部分もあります。(筆者の私は別業界からきたので最初チンプンカンプンでした(笑)!)ベテランでも、同じプロジェクトに長くいるメンバーなどは、世の中や業界のトレンドをキャッチアップしにくいこともあります。そこで、改めて数字関連への理解や興味がすすむよう、既にS・Iのプロジェクトで行われていた勉強会を全社全職種向けに初級編として実施してもらうことになったのです。
当日、参加者の顔ぶれを見ると、職種や業界歴問わず、多くのメンバーが学びたい・改めて考えたいという姿勢があることがわかり、開催した意義をさっそく感じることができました。
※もちろん新入社員研修の中にもKPIの講義はあります。
勉強会の流れ
まずはKPI、KGIの基本知識からスタート。これまでのプロジェクトでの体験談なども踏まえながら、だんだんと実際の分析手法へと進んでいきました。
社外秘の情報も多くお見せできないのが残念ですが、トラッキングツールやBIツールをどう活用していくかなど具体的な分析事例も紹介され、数字と一緒に何があったから(何をしたから)こうなったと推測されるという説明がなされると、画面には「なるほど!」と納得する顔が並びました。
理論としての数字の読み方を教わるだけではなく、「ペルソナを考慮したうえで狙ったマーケットで狙った反応が出ているかを色々な切り口からユーザーの気持ちを読み解いていこう」というスタンスから学ぶことができました。ゲームによって、ターゲット層や求める動きは変わってきますから、各々が自分自身が今開発・運用しているゲームをイメージしながら聞いていたのではないかと思います。
オンライン開催でしたが「わかる人いますか~!では指名します!●●さん!」「●●さんはどう思いますか?」というような双方向のコミュニケーションがあったり、新人エンジニアからの「予測できなかった大きな数字の動き」という質問について別のディレクターも加わって実例を紹介したりと、ライブ感のある勉強会でした。終了時にはチャットに「88888888」(パチパチ/拍手の意味)が溢れました。
▼勉強会の様子
勉強会を終えて
講師のS・Iはこの勉強会で一番伝えたかったことについて「ゲーム開発の仕事は、単純にゲームの機能を開発するだけではなく、コンテンツ全体をつくっていく、育てていく仕事だと思っています(ゲームの世界だけでなく、アニメや舞台、キャラクターグッズなどさまざまな場所で展開されてファンに愛される作品も増えています)。単にゲームだけを見たりプレイしたりするだけでは、見えないものがたくさんあるので、周辺コンテンツを含めて多く体験することが大事です。今後はさらに、メディアミックスなどの展開を考慮したり、最終的なKGI/KPIを意識しながら、『自分たちだから提案できるモノや事をつくる』ようになっていって欲しいと思います」と話しています。
これがしっかり響いたようで、参加者からも「知識だけでなくマインドやスタンスも教わった」という感想が多くありました。
▼参加者の声
必要な基本知識を身につけることと同時に、改めて、ユーザーあっての私たちであることを再認識できた有意義な勉強会となりました!
G2 Studiosが大切にしていることはこちら▼