1人の社員の声から「100人超のアニメーターが集まるイベント」が実現した話。
G2 Studiosが所属するギークスグループには、「10の心得」という価値基準があります。この「10の心得」をまさに体現した、とある社員のチャレンジ――100名超の参加者を集めたアニメーターイベント「Spiners MeetUp vol.1」――の舞台裏を今回はご紹介します!
▼ギークスグループ10の心得
■きっかけは1通のDM
2019年11月。締め会の後、1人の社員からDMが届きました。
送信者のエマールは既に社内向け勉強会を複数回実施しているモーションデザイナー。次は社外に向けたSpine(=アニメーション作成ソフトウェア)の勉強会の実施にチャレンジしたいとの連絡でした。
現状G2 Studiosはデベロッパー特化なので、ゲームタイトルに関わったときに名前が出ないことも多くあります。そのため「技術やカルチャーを自分たちで外部にもっと発信していきたい」と考えていたところでもあり、彼女の企画を研修チームがサポートすることになりました。
▼DMを送ってきたモーションデザイナー、エマール 美咲
■初回ミーティング
まずは詳細を聞こうと、小人数(発起人のエマール・所属するアートチームリーダー・研修チーム)でミーティングを実施しました。初回だというのに企画資料までしっかり用意してあったのが印象的で、彼女の熱い想いを感じることができました。
▼企画書の冒頭に掲げてある最終目標
社長にもOKをもらい、いよいよ具体的に企画が動き出しました。
■協力してくれる社外の仲間探し
社外に向けてのイベントということもあり、ゲスト登壇や共同開催をしてくれる仲間を作りたいと外部のアニメーターへの声がけが始まりました。日本のSpine界隈における有名なクリエイターにコンタクトを試みたりアニメーションに特化した会社に連絡をしてみたりと、ここでもエマール自身が行動力を発揮しました。
そんな中、快くOKの返事をくださったのが今回 共同開催となった株式会社Artnerさんです。
何度かメールでやり取りした後、荻窪にある本社に伺いました。先方はアニメーション制作専門、私たちはゲーム開発会社ということで立ち位置が違うこともあり、互いに学びが多いイベントが実施できそうだと手ごたえを感じました。
Artnerさんのクオリティの高いアニメーションは企画の初期段階から話題にあがっていたので、心強い仲間ができ、メンバーの士気もどんどんあがっていきました。
■役割分担と準備
その後、スムーズにやり取りができるようSlackの共有スペースを開設し、社内でも役割分担をして準備を進めていきました。
イベント名が決まり、Spineの開発元であるEsoteric Software社にもエマールが連絡をとり、Spineの公式ロゴをモチーフとして取り入れたイベントロゴも完成(ロゴ作成についてはこちら)。
予約システムはクリエイターに親和性の高いPeatixを採用し、3月下旬開催を想定した準備が着々と進んでいました。
■延期・オンライン開催を決断
さなか、世の中の状況が変わりました。新型コロナウイルスの影響で、イベントを延期しなくてはいけなくなったのです。
両社リモートワークに切り替わり先も見えない中、メンバーはオンラインでの配信に切り替えることを決断しました。技術は日々発展していきますし、実際G2 Studiosでもリモートでゲーム開発を続けていましたから、「オンラインならばオンラインなりに提供できるものがある。むしろ、今このタイミングだからこそやる価値もあるのではないか」と考えたからです。
日程を5月15日に再設定し、急いで配信ツールを検討(今回はYoutubeライブを採用)。当日用の資料もオンライン用に手直ししました。
予約を開始すると想定以上の反響があり、チケット枠を何度も増やすことになりました。
予約はなんと海外からも。世界中から多くの予約をいただくことができ、オンライン開催のメリットを享受できたといえます。
■迎えた当日
ライブ配信は、最大同時視聴100人を超える盛り上がりとなりました(イベントレポートはこちら)。また、当日の様子はSocial Game InfoとCGWORLDにも取り上げていただきました。
やって終わりではなく、これをきっかけにSpineアニメーターが情報交換をできるようDiscordコミュニティも作り、今後のために内容を整えてアーカイブ映像も公開されています。
■社内の評価
日々の業務をこなした上で新しいことに挑戦するのは、決して簡単ではなかったはず。挑戦を歓迎する(10の心得の一つに「出る杭を讃える」というものもあります)カルチャーなので、彼女の頑張りは社内でも評価されています。
▼メディア掲載に沸く社内
▼期内に活躍した社員に贈られるBUDDY賞を受賞
この記事で、G2 Studiosの挑戦への前向きな姿勢や、困難にポジティブに向き合うスタイルが伝われば嬉しいです。
次はどの社員のどんな「やりたい!」が実現するのかご期待ください。